予防歯科について
病気を予防するための治療
予防歯科では、虫歯や歯周病になってから治療するのではなく、それらの病気を予防するための治療を行います。病気になってから治療をしたとしても、失ってしまった歯や歯ぐきは元には戻りません。だからこそ、しっかり予防していくことが大切なのです。
歯石やバイオフィルムについて
歯石
細菌の塊である歯垢(プラーク)が歯に付着したまま放置されると、唾液中のリン酸やカルシウムが沈着し、石のように固まった物になる。歯ブラシでは除去できず、そのまま放置しておくと虫歯や歯周病などの原因となります。
バイオフィルム
微生物の集合体で数種の細菌がコミュニティーを作って増殖した膜状のもので、細菌が外的要因(薬剤、口腔内の環境変化など)から身を守るために作ります。
台所の排水溝のぬめりもバイオフィルムであり、口腔内の歯垢(プラーク)もバイオフィルムのひとつです。
細菌が塊を形成しバリアとなるため薬剤や体内の免疫系が作用しにくい歯に付着しているため機械的な除去が必要(ブラッシング)です。
当院の予防歯科の特徴
患者さまごとに専任の衛生士が担当します。患者さまの歯の状態に合わせたメインテナンスと適切なアドバイスをいたします。担当衛生士制により口腔内の細かい変化を把握することができます。
来院時には毎回写真にて記録を残し、継時的な変化を確認します。そのため早期発見・早期治療が可能です。骨格や噛み合わせなどの総合的な診断により、お口全体のバランスを考慮して虫歯や、歯周病を予防していきます。
歯茎の検査
検査の目的は,歯周病の進行程度や原因を把握し「正しい診断」と「適切な治療計画」を立てるための情報を得ることです。
プローブという器具を使用し歯と歯茎の間の溝の深さを測定する検査です。歯と歯茎の間へ慎重に挿入し、深さや出血・歯を支える骨(歯槽骨)の喪失程度を確認する事が出来ます。
健康な歯茎では1〜3mm程度の深さですが、4〜6mmは歯周病の可能性があり、6mm以上になると歯周病が重度に進行している可能性があります。また、検査時に歯茎から出血した場合は歯茎に炎症があることを示します。
PMTCについて
歯科医院で行われる専門家による徹底した歯面清掃をPMTC(Professional Mechanical Tooth Cleaning)といいます。専用の機器とフッ化物入り研磨剤を使用して、歯みがきで落とせない歯石や磨き残したプラークを中心に全ての歯面の清掃と研磨を行い、虫歯や歯周病になりにくい環境を整えます。
PMTCの流れ
- プラーク染め出し液を用いて
磨き残しのチェック - 患者さんに適した歯ブラシや
歯磨きの方法を提案 - 歯石の除去
- 歯の表面に付着したプラーク、
着色の除去 - 歯の間の清掃
- フッ素塗布